遠視と老眼
遠視とは無調節状態(目をリラックスさせた状態)で、はるか遠方から目に入ってくる光が網膜の後方で像を結ぶ状態です。
遠視も図で説明していくことにします。
遠視の人は度数によっては遠くは見えますが、強度になると遠くも近くも見えません。
遠視の人は図で言うところの天井より大きい人です。だから大きい分だけ見えません。しかし大きい人は無意識に膝を曲げて天井の中に入ろうとするのです。頭だけ見ると一見天井にピッタリとついているので、よく見えます。だから本人も目が悪いとは思いません。膝を曲げずに天井にピッタリとくっついている目のいい人と膝を曲げて天井にピッタリとついている遠視の人、はどちらが楽でどちらが疲れるとどちらが疲れるでしょうか?無意識ながら膝を曲げている人であることは明白です。(中には膝を限界まで曲げても天井の中に入らない大きな人もいます。遠視も強度になれば遠くも近くも見えません)。つまり遠くが見えているから目がいいとは言えないのです。見えるけど疲れやすいと言う方は遠視を疑ってみる必要があるのです。無意識に膝を曲げている可能性があります。
ではその人が膝を曲げずに天井にピッタリとくっつくにはどうしたらいいでしょう?足を伸ばしたままで、ちょうど天井につくような深さの穴を掘って中に入れば言いわけです。その穴がメガネやコンタクトなのです。近視の人が台に乗って天井に頭をつけるのとは全く逆の方法です。
近くのモノを見ると言うことはこの図で言うと天井が赤いラインまで下がってくると言うことです。目のいい人はこの時点で初めて天井からはみ出ることになります。だから膝を曲げて赤い天井の中に入ります。そしてモノを見る訳です。この膝を曲げると言う行為が「調節=水晶体を膨らませる=近くのモノにピントを合わせる」と言う行為です。
しかし遠視の人は普通にしていても無意識に膝を曲げているのに、天井まで下がってきたらさらに曲げなくてはなりません。と言うことは近くのモノを見ようとすれば相当に膝に(目に)負担がかかることは言うまでもありません。ですから遠視の人が何も矯正をせずに近くのものを見続けたりすると頭痛や肩こりの原因にもなるのです。
その負担を取り除くには膝を曲げなくても済むだけの穴を掘り、そこに入ることなのです。そうすることにより目はグッと楽になるのです。
つまり遠視の人は遠視の分と近くを見る分の穴が必要になるということなのです。
★天井は目の網膜(カメラで言うフィルム部分)に例えています。
★膝を曲げるという行為は、目の水晶体(カメラで言うレンズ部分)を膨らませてピントを合わせる調節と言う行為に例えています。
★穴や台はメガネやコンタクトレンズに例えています。